図書館は豊かな生活に欠かせない存在

日本における公共図書館の成立

 

日本の公共図書館が成立するまでの歴史を辿るならば、1950年の図書館法制定まで遡らなければいけません。欧米の図書館と比べると、実に約100年の遅れを取ってスタートしました。

 

日本の公共図書館は、1960年頃〜70年代頃に「いつでも、どこでも、誰でも」をキャッチフレーズに、人々が求める資料や情報を確実に提供する「住民の暮らしに役立つ図書館」を目指し奮闘してきました。

 

しかし、現在の日本において図書館を持たない町や村が約5割ほどあるということを考えてみると、図書館サービスはまだまだ奮闘し続けなければならないとも言えるでしょう。

 

このような社会背景の中で、図書館が身近に存在する暮らしを「豊か」だと受け取る人々が着実に増えてきているのも事実です。これは各地方の文化行政に関する世論調査においても、身近に欲しい公共施設の上位に図書館が挙げられることからも推測することが出来るでしょう。

 

また雑誌「ミセス」がおこなった調査でも「豊かな生活に重要なもの」の上位に「図書館が近所にあること」がランクインし、同誌の編集者も次のように述べています。

 

「今の日本には、便利で快適なものやサービスは無数にあります。しかし本当に欲しいもの。それは空気・豊かな緑・のんびりと過ごせる休暇・保育所・図書館・・・子供たちが伸び伸びと遊び、学び、安心して長生きが出来る。これが本当の豊かな生活と言えるのではないだろうか。」

 

気軽に利用できる図書館を目指して

 

ごく普通の生活の中で、買物や散歩、通勤通学の途中でフラッと立ち寄ることが出来て、読みたい本や知りたいことのヒントを得られる場所を提供すること、それが図書館の役割です。

 

他にも何か楽しい事や面白い発見があったり、時には仕事や学習の成長に結びつくこともあるでしょう。共有の本や資料がきっっかけとなり、人と人との出会いの橋渡し的な存在になる事もあるかもしれません。そんな期待が持てる図書館に「豊かさ」を見出す人も少なくないのです。

 

最近の教育でも生涯学習などが見直されています。誰もが身近だと思える場所に、無料で気軽に利用できる制度があって、必要な資料や情報と確実に出会える図書館が理想です。

 

さらに様々な資料に触れることで、もっと知りたい、もっと学びたいといった意欲や知的好奇心が刺激される図書館の存在は、自主的・主体的な生涯学習の場としても、期待されていると言えるでしょう。