「図書館法改正」以降の図書館政策

1950年に成立した『図書館法』は、2008年(平成20)年6月に、大幅な改正が行われました。改正の内容は、あらたに第7条の2「文部科学大臣は、図書館の健全な発展を図るために、図書館の設置及び運営上、好ましい基準を定め、これを公表するものとする」を新設。

 

文言中の“好ましい基準”とは、2001年に告示された「公立図書館の設置および運営上の望ましい基準」を参考にしたもの。その際、これまで定められていた地方公共団体への図書館利用の数値目標を撤廃しましたが、この時、独自に数値目標を定めたのが、日本図書館協会。同協会内の町村図書館活動推進委員会では、『図書館による町村ルネサンス Lプラン21』と題して、人口に対する蔵書冊数を示しました。

 

これらは、1999年、『地方分権一括法』の改正により、図書館をめぐる規制が緩和されたことの反映となっています。同じ1999年、文科省は、国策としての電子図書館の今後のありかたを検討するために、有識者による『地域電子図書館構想検討協力者会議』を組織。

 

同会議は、翌2000年、全国の公共図書館に、報告書『2005年の図書館像〜地域電子図書館の実現に向けて』を配布。内容は、インターネットの発展を意識下に置きながら、公共図書館は、情報提供機能だけにとどまらず、生涯学習や遠隔学習を可能とする地域の情報拠点であり、学びや研修の場であると規定、さらに、情報資源の収集と利用者への再配分だけでなく、自ら情報の制作と提供を行う『ハイブリッド図書館』としての役割を打ち出したもの。

 

同年、これに呼応するように、公共図書館を経済・経営資源の視野からとらえ、「地域おこし」の推進役としての役割をもたせるとして、民間団体「ビジネス支援図書館推進協議会」が設立されています。

 

2010年には、一般有志によって、公共図書館を地域の課題解決の場とする『図書館海援隊』も発足、2011年現在、40館あまりが参加しています。前出の『2005年の図書館像〜地域電子図書館の実現に向けて』の画期性は、公共図書館の近未来像を予見し、その後の公共図書館の主体性を促したこと。

 

2006年、図書館像検討者会議によって発表された『これからの図書館像』とともに、現在の図書館運営の軸となっています。

「図書館法改正」以降の図書館政策関連ページ

「公共図書館の運営」について
現在のわが国の図書館のありかたの基礎となったのが、1963年発行の「中小リポート」です。“中小リポート”は、図書館業界の通称名で、正しいタイトルは、「中小都市における公共図書館の運営」(編纂:日本図書館協会)。
近未来の図書館像
海外の事例では、2001年、古代アレクサンドリア図書館の跡地に、エジプト政府が企画、UNESCOや周辺の地中海沿岸諸国の図書館の協力によってオープンした新アレクサンドリア図書館(ビブリオシカ・アレクサンドリナ)が挙げられます。
電子書籍の貸出について
公共図書館で、話題の新刊や文学賞を受賞したばかりの作品を借りようとすると、数10人待ちで、2カ月ほど待たされるのは当たり前。借りることを諦めて、書店で購入する人も少なくありません。
図書館司書の仕事に対するモチベーション
多くの図書館司書は、「使命感を持って働いている」と答えていますが、「どんな使命を果たすために働いている」という質問には答えられないケースが非常に多いです。一部の図書館司書は明確に答えることは出来ますが、職場全体で共有はされていませんでした。
図書館司書と公務員の関係性
図書館司書も、基本的には地方公務員が担当します。例えば、公共図書館で図書館司書として勤務することを望むのであれば、公務員の採用試験に合格する必要がありますし、国立図書館で勤務を望むのであれば、図書館司書資格を取得後に、国家公務員の採用試験に合格する必要があります。
図書館司書になるための近道とは?
公共図書館や国立図書館で図書館司書として勤務するためには、公務員になる必要があります。公務員の場合、民間企業のように、履歴書と面接のみで採用が決まることはありません。
図書館司書の収入
私は、働きながら、大学の通信講座で科目履修し、念願だった図書館司書の資格を取得したばかり。これから、図書館司書への転職を目指しています。ただ、問題は、図書館司書の収入です。