公共図書館の誕生

ベンジャミン・フランクリン

 

アメリカ史上の大人物といえば、誰しも思い浮かべるのが、ベンジャミン・フランクリン。政治家、外交官、著述家、物理学者、哲学者、気象学者、アメリカ学術協会やペンシルバニア大学の創設者です。

 

雷が電気であることを発見して避雷針を発明、さらには、ロッキングチェアや、遠近両用メガネ、薪ストーブ、グラスハーモニカなどの発明者でもあります。けれど、それ以上に、トマス・ジェファソンと並ぶアメリカ独立宣言の起草委員として、 アメリカ合衆国 憲法の制定にも深く関わったことで、アメリカ独立の父とも呼ばれています。

 

まさにアメリカ史上、現在まで、並ぶ人のない万能のスーパーヒーローですが、彼はまた、図書館設立の父としても知られることはご存じでしょうか?フランクリンは、1706年、英国からの移民の間に誕生した、移民2世。印刷工として働いたのち、記者・編集者として活躍。

 

1727年、議論や読書をするための「ジャントークラブ」を10人ほどで結成し、会員は1週間に1度、政治や自然科学についてを議論をしたり論文を書くという会則に則って運営されていました。

 

アメリカ初の公共図書館

 

その際、フランクリンは、クラブ開催時には自分たちの本を持ち寄ることを提案する中から、本の必要性を実感したようです。1731年、25歳の時、「フィラデルフィア図書館会社」を発足し、「フィラデルフィア組合図書館」を開きました。

 

同館は、当初、株を発行して集めた資金で図書を共同購入し、株の所有者である会員のみが利用できる会員制図書館でしたが、その後、一般の人びとも利用可能としたことから、アメリカ初の公共図書館といわれています。

 

同図書館を契機に、公共図書館設立の動きが広まり、18世紀中には、アメリカ各地だけでなく英国までも、公共図書館が開設されるようになりました。この時代の図書館は、「ソーシャルライブラリ」と呼ばれ、利用料金の有無にかかわらず、19世紀半ばまでに、1000館あまりが存在し、公共図書館設立への礎となりました。